電子楽器の歴史
20 世紀の音楽を創り上げてきたあれやこれやの電子楽器が、あまり知られていないようなのでまとめてみました。
おまけとして、日本メーカー各社の最新モデルも載せました。
半世紀を通して、ハモンドやローズなど、物理的な発音システムの音をアンプで大きくするものから、真空管や IC で音を組み立てていくシンセサイザーへの移行が進んでいきます。アナログシンセについては、挙げ始めるとキリがないので、ちょっとだけ載せました。
※動画ごとに音量がバラバラなので、注意して聴いてください。
※それぞれの動画に関する権利は、各動画の著作者に帰属します。
Hammond Organ
1940 年代のロックシーンで爆発的人気を誇ったハモンドオルガンとレスリースピーカー。このスピーカーは、ツイーターとウーファーそれぞれが回転するようになっていて、鍵盤左手に取り付けられたハーフムーンスイッチを切り替えることで回転数を変化させることができる。
Rhodes Mark II
いわゆる、エレクトリックピアノ。金属製の音叉をハンマーでたたき、電磁場の変動を音として取り出す。Mark II は 1980 年頃のモデルで、音が強く歪んでいるのが特徴。上段に積まれているのは KORG SV-1。
Rhodes Mark V
これも有名なモデル。1984 年発売。メロウな音が特徴的。ただし、Mark II でもこれに近い音は鳴る。Mark V 発売当時、ダイノマイローズ(ダイノマイピアノ)と呼ばれるきらびやかな音色セッティングが流行ったが、この音が YAMAHA DX7 で再現しやすかったこともあり、ローズピアノの衰退を早めたと言われる。
Wurlitzer 140B
Rhodes と並び、エレクトリックピアノの音色のイメージを作り上げた。カーペンターズが好んで使用したことで有名。
Sequential Circuits Prophet 5
1978 年発売。代表的アナログ・シンセサイザーで、Yellow Magic Orchestra の曲などによく使われている。実は 5 音しか鳴らせない。当時はシンセサイザーの回路が高価で、同時に何音鳴らせるかというのが結構重要な課題だった。
Roland Jupiter-8
1980 年発売。アナログの電子回路を組み合わせて音を作っていく。ハモンドオルガンやローズピアノと異なり、物理的な振動装置が入っていないのが特徴。甘く染みこむような音色が特徴的。リズムを鳴らしているのは Roland TR-808。
Roland GR-55
2011 年発売の、ローランド製ギターシンセサイザー。ギターの音を入力にして、様々な音色を作ることができる。